2011年10月23日日曜日

日本乳癌検診学会@岡山へ行ってきました


ブログを開設したはいいけど、にゃんと、2ヵ月以上更新していない!


・・・お恥ずかしい限りです。


ブログというのは、構えてしまうとイカンのですね。
時間をおかずに、書ける範囲でどんどん書いてくほうがいいんだろな。


というわけで、報告。


10月20~21日、岡山で開かれた日本乳癌検診学会に勉強に行ってきました。
去年の福岡での学術総会に続き、2度目です。


福岡に引き続き、笠原先生をはじめとする全国集計委員会の先生方が、乳がん検診の現状について192万人のデータを集計した結果を報告してくだったり、とても勉強になりました。


受けた印象として、画像の判定・診断の質はどんどん向上している様子。質をしめす各種プロセス指標(精密検査に回される人の割合、がんの発見率などなど)を判断材料に、先生方、技師さん、検診担当者の皆さんが日々努力してくださっているおかげ。頭が下がります。


遅れているのは「制度的」な側面と感じました。検診データのデータベース化、検診業務の運営に関するチェック項目をいかに満たすかなどは、個人の検診履歴~治療履歴(個人情報!)をいかに一元管理するかとか、予算の問題と大きくかかわってきます。このあたりは、患者経験者・受診者の側からも、もっと声をあげて協力してかなきゃならんと思いました。質の高い検診の実現が、がんで亡くなる人を減らし、検診を受ける人たちの利益にもつながるのですから。


あと、「がん検診は見つけることより、死亡率を下げるためのもの」とか、「検診の不利益をどう受診者に伝えるか」という発表・発言がかなり増えてる!と感じました。USPSTFの推奨変更のインパクトは本当に大きかったのだなと改めて感じます。


来年の乳癌検診学会は11月上旬、な、な、なんと沖縄にて! どーする寺田、沖縄まで行くか!?



2011年8月15日月曜日

勉強会のお知らせ

One Worldプロジェクト報告会&メンターセッションのご案内


9月2日~4日、仙台で日本乳癌学会第19回学術総会が開かれます。それに参加する患者さん、患者支援者の皆さんを対象に、勉強会を開く企画をたてました。当日は、震災を受けて被災地のがん患者さんに必要な支援物資を届けようとスタートしたOne Worldプロジェクト(http://oneworldpro.jugem.jp/)についても、あわせてご報告させていただきます。 
学会には参加しないけれど、話を聞いてみたいという方も歓迎です。奮ってご参加ください~♪ 

■日時:平成23年9月2日(金) 19:20開会(19:10より受付開始) 
■場所:仙台市市民活動サポートセンター 研修室5 
センターのHP:http://www.sapo-sen.jp/ 
 (復興支援活動を行っている任意団体として、「One Worldプロジェクト」の名で場所をお借りしています) 
■参加費:500円 
■定員:45名 
■企画・運営:メンターセッションin仙台実行委員会 桜井なおみ・寺田真由美・三好綾(五十音順) 

■内容: 
19:20-19:45 第一部:One world プロジェクトのご報告 
19:45-20:45 第二部:乳癌学会メンターセッション 
 ・外科部門   谷野裕一先生(公立那賀病院 乳腺呼吸器外科医長) 
 ・腫瘍内科部門 徳留なほみ先生(乳腺専門医、がん薬物療法医) 
   ※やむを得ない事情で講師の先生が変更になる場合もあります、ご容赦ください。 
20:45 終了予定 

■お申し込み・お問い合せ先:mentorsession[at]gmail.com(連絡窓口担当:三好) 
参加ご希望の方は、氏名・所属(個人の方は不要)・電話番号・メールアドレスをご記入の上、メールにてお申込み下さい(アドレスの [at] を @ に変えてください)。
※先着順。定員を超えた場合はお断りする場合もありますのでご了承ください。 

■メンターセッションとは: 
学会に勉強のために参加するがん経験者やがん患者支援者向けに、学会で取り上げられるトピックについて医療者の方に分かりやすく解説していただく集まりです。米国サンアントニオ乳がん学会でも、地元患者会の主催で毎晩開かれています。その年、注目すべきトピックは何なのか、今どのような研究に力が入れられているのか、理解を深める恰好の場です。なおメンター(mentor)とは、指導者、助言者、恩師という意味の英語です。 

■お断りとお願い: 
この報告会&メンターセッションは、日本乳癌学会および第19回学術総会のプログラムではありません。参加者有志の企画・運営による自主独自のイベントです。 
また勉強会では、個別のケースについて、治療の相談に応じたりご質問にお答えすることはできませんので、あらかじめご了承ください。 

朝顔

暑さで目が覚めたおかげで、満開の朝顔を見られました。


2011年8月13日土曜日

ゴーヤ

二階まで伸びてきた、ゴーヤ。今年は豊作です(^-^)/



2011年8月12日金曜日

OneWorld/第二次募集

始めたはいいけど全然更新できていない、だめだめブログですが……。

【お知らせ・拡散希望】
One Worldプロジェクトの支援物資・第二次募集を8/22~26に行います! One Worldプロジェクトとは、被災地のがん患者さんにウィッグや帽子など、必要なケア用品を送ろうと411に始めたプロジェクトで、私も発起人の一人をつとめています。
第一次募集の際には、全国の皆さんから約1700コにのぼるウィッグをお寄せいただきました。それらの物資は被災地の20ヵ所の病院に送られて、相談支援センターや患者サロンなどを通して患者さんに手渡されています。


そのウィッグも、残りわずか十数個になりました。まだまだ支援を必要としている被災地。そこで支援物資の追加募集を行うことになりました。



詳しくはプロジェクトのブログをご覧ください。被災地を訪問した時のご報告、各病院から寄せられた声などもアップしています。

周りの方へのお知らせ用に、A4の紙2枚にまとめた募集要項もあります。


皆さまのご協力、よろしくお願いします <(_ _)>



2011年7月31日日曜日

第22回協議会を傍聴して

先日の水曜日、7月27日、第22回がん対策推進協議会を傍聴してきました。
協議会を傍聴したのは、その前の第21回に続いてまだ2回目です。めまいがするほど多岐にわたる議題について、息をつくヒマもなく展開される議論に、なんて大変な仕事なのだろうと、委員の皆さんに本当に頭の下がる思いです。
今、協議会では、平成24年度予算の概算要求に向けて、重点事項の提案・整理が行われています。そうしたスケジュールも念頭に置きながら、何をどう提案していくのか、さぞ難しい作業だろうと見ていてため息が出ます。

そんななか、会長代理の天野委員から、がん検診について次のような意見があげられていました。
「厚生労働省、文部科学省、経済産業省によるがん対策関連予算は明らかであるが、がん検診を実施している市町村に配分される総務省による地方交付税についても、低調であるがん検診受診率の向上を図るため、予算執行状況を明らかにするとともに、その在り方についても検討すること」
協議会 資料2「平成24年度予算要求等に係る各委員意見一覧」より

これを拝見して、すばらしい!と思いました。

日本では、1966年に胃がん検診、翌年に子宮がん検診が国庫補助の対象とされて、1983年からは老人保健法によって市町村を実施主体とするがん検診が行われていました。その後肺がん検診、乳がん検診、大腸がん検診もはじまりました。
ところが、1997年、この老人保健法に基づくがん検診にかかる費用は、国庫負担規定の適用外とされ、一般財源化されて、地方交付税をもってまかなうことが決められました。

がん検診は科学的根拠に基づいて行われる必要があり、精度管理・事業評価、受診率向上対策のいずれにおいても、幅広い知見が必要になります。そうした知見は国立がん研究センターなどでまとめられ、国が「がん検診はこうあるべき」という指針を示しています。でもがん検診の実施自体は、地方に任されてしまっているわけです。

がん検診をイギリスや韓国のように、国家事業として行うべきかどうかは、議論のわかれるところかもしれません。しかし、がん検診の実施状況・精度管理が、市町村によってバラバラというのは、決して受診者の利益につながりません。どこに住んでいようと、今わかっているベストな方法で、がん検診を受けられる体制が整うこと、つまりがん検診の「均てん化」が必要です。

天野委員の今回の意見は、そこを睨んでの提案と私は理解しました。
今ある問題点を理解して、どのように実現可能な対応を求めていくか、難しい作業でしょうが、委員が指摘された点はとても重要で、現状を正しく把握するのに欠かせないと思います。

この意見がぜひとも今後のがん対策に反映されるよう、願っています。

協議会ではほかにも委員の皆さんからいろいろとすばらしい意見が出されていました。それらについては、またあらためて。

はじめまして

念願かなって、と申しますか、重い腰をあげてようやく、と申しますか、ブログを始めることにいたしました。

自己紹介にも書いたとおり、乳がん罹患後の2008年から、本業のかたわら、がん啓発・がん検診を関心分野に細々と活動してきました。

この10年、20年で日本のがん医療は大きく変わってきましたが、まだまだ問題も山積みです。今、全国各地の患者会や患者支援団体の皆さんが、問題解決にむけて懸命に努力しておられます。でも、目の前でつらい思いをしている患者さんたちをどう支えるか、それだけで手一杯という方が多いのではないかと思います。がん啓発、がん検診は、基本的に罹患する前の、今健康な方たちを対象としています。治療中の患者さんを支える活動をしながら、がん検診について情報を集めて学ぶ余裕は、なかなかないのが現状ではないでしょうか。

そこで、というと大変おこがましいのですが、少しでも皆さんのお役に立てばと、この領域に関する情報を集めて、ここで発信していくつもりです。私もまだまだ不勉強ですが、こんなデータがほしい、あの問題は今どうなってるの?などご要望がありましたら、ぜひお知らせください。できる限りお応えしてまいります。

もちろん、一般の患者さん、医療関係者、検診担当者の皆さんにもご覧いただいて、ご意見やご教示をいただけるとありがたいですし、がん検診について知りたい受診者の皆さんの参考にもなれば、なおうれしいです。

とはいえ、まだ、がん検診についての基本的な情報しか入れられていません (^_^;  不定期更新で時間はかかるでしょうが、徐々に増やしていきます。くわえて、がん医療とはぜ~んぜん関係ないアホな話も書いていくと思いますが、お付き合いいただければ幸いです。

では皆さま、どうぞよろしくご贔屓のほどを <(_ _)>

てらだまゆみ

補足:ブログ名の「豆猪口」について
友人たちとのある交流の場につけられた名前をもじったものです。そこでは「ちょこっと寄ってこ~」の意味で「猪口」が使われていました。罹患後、友人たちにグチを聞いてもらうのためにプライベートな場所をつくり、「まゆみ」と音の響きが近い「豆」をつけて「豆猪口」と命名。以来、私にとっては、自分がサバイバーになってからのあれやこれやを括るフォルダ名のようになりました。